【疑惑】イベント費 業者に払わせる
職員2人を強要・背任で告発
北陸朝日放送 2019年03月14日
本来支払う必要のないイベントの費用を、県が発注した公共工事を落札した業者に支払わせたとして、南加賀土木総合事務所の所長など職員2人が強要と背任の疑いで告発されていたことが分かりました。
去年8月、小松市粟津町で開かれたイベント「都市計画道路 粟津街なか線 完成を祝う会」── 民間団体の粟津温泉街区まちなみ協議会が開催しました。しかしイベントの費用およそ262万円を支払ったのは小松市内の建設会社でした。なぜ、こんなことが起きたのか? ある疑惑が浮上しています。
粟津街なか線 街路整備工事は温泉街のにぎわい創出を目指して県が発注し、2007年度に工事に着手しました。道路の拡幅や無電柱化が進められ、去年7月に完成しました。今回指摘されているのは県の出先機関、南加賀土木総合事務所が、工事を落札した小松市の建設会社にイベントの費用262万円を支払うよう強要したという疑惑。さらにはイベントの費用を捻出するために本来必要のない鉄板やベンチを発注の段階で水増しして設計に記載し、県に損害を与えた背任の疑いです。イベント費用を支払った小松市の建設会社の関係者は「業者の立場は弱く、職員に言われてイベント費用を支払ってしまった。こんなにおかしな公共工事は初めてだ」と話しています。
建設会社の関係者からの相談を受け、先月26日、社会問題被害者救済センターの村内光晴代表が南加賀土木総合事務所の所長など職員2人を強要と背任の疑いで告発しました。
[村内光晴 社会問題被害者救済センター代表]あってはならない架空発注が作られたりとかいうところで、その原資となるのが国民の税金であるのですね。その国民の税金が、こういうふうな形で無駄に使われていくということは、絶対あってはならないことだと。
北陸朝日放送の取材に対し南加賀土木総合事務所は「異常な手続きになったが問題はない。費用が100万円を超えるイベントに関しては県が別途委託契約を結ぶ入札が必要になり時間がなかった。主催した地元団体の熱意に応えたかった」とコメントしています。
出典
https://www.youtube.com/watch?v=WfYLzO8xHIc
関連情報
- 「『都市計画道路 粟津街なか線 完成を祝う会』について」石川県土木部都市計画課・石川県南加賀土木総合事務所道路建設課、2018年08月20日(PDF 書類、6.9 MB)
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