福井県環境アドバイザー名簿
福井県 安全環境部 環境政策課 2009年12月/2016年01月
出典
- 福井県 安全環境部 環境政策課『平成21年度版 環境白書』資料編(2010年3月)
- 福井県 安全環境部 環境政策課『平成27年度版 環境白書』資料編(2016年3月)
備考
福井県のウェブサイトによれば、環境アドバイザー制度とは「環境保全に関する有識者、環境保全活動の実践者から構成される環境アドバイザーを、地域の環境活動及び学習会に講師として派遣する制度」のことである。勝山智充は2009年から逮捕されるまでの8年間、福井県の環境アドバイザーとしてエコライフ分野の中から省エネと地球温暖化防止活動を担当した。
地球温暖化防止活動を担当したのは、オーストラリアにおける植樹活動が評価されたことによるものだろう。ただし、実際には勝山は現地の民間企業がお膳立てした植樹イベントに体験参加したことがあるだけのようである。そうした人物に環境アドバイザーとして何ができるのかは、かなり疑問と言わねばならない。福井県は利用者の声に耳を傾けることはなかったのだろうか? 8年も任用を続けた末に、逮捕を受けてようやく解任したのは、福井市が市民大学講座の講師を1期で解任したのと対照的である。もともと制度として機能していない証拠ではないだろうか。勝山を解任して誰か別な人に首をすげ替えて終わりでは、すまない話である。
省エネを担当することになったのは、勝山が一般財団法人 省エネルギーセンターから「省エネルギー普及指導員」の資格を認定されていたためだろう(勝山剣光堂の会社概要には認定第05201002号と記されていた)。この資格はNPO法人などにおいて環境関連業務などに従事している人を対象として同センターが無料で開催する3日間の講習会に出席しさえすれば、希望者全員に無試験で付与されるという、かなりハードルの低いものであった。こうした制度の、いわば抜け穴を利用して勝山は省エネの専門家にうまく化けた形だろう。なお、この資格は「家庭の省エネエキスパート検定」の新設にともない2015年3月をもって廃止されている。おそらくは批判も多かったのだろう。よって2015年4月以降、省エネルギー普及指導員と名乗ることは詐称になるのだが、それはともかく旧資格の認定者には新資格の検定試験の一部が免除される優遇措置が設けられている。勝山にはぜひとも新資格の検定試験に挑戦して今度こそ正真正銘の専門家になってもらいたい。
なお、平成22年度版から平成26年度版までの環境白書にも勝山智充の名前が見られるのだが、同じ内容の繰り返しになるため最初と最後になるものだけを掲載した。