「開かれた新聞:座談会 世の空気に流されず、公正な検証と批判を」
◇絵画報道訂正記事、経緯を報告
毎日新聞 2007年08月08日
記事を書いた記者は今年2月中~下旬、知人の社長から「亡父のコレクションからレンブラントの絵が見つかった。著名な美術史家に鑑定してもらう」と聞かされました。美術史家は3月以降、鑑定実施。 記者は美術史家に5~6回取材、「真作の可能性がある」との鑑定結果を記事にしました。
美術史家は多くの西洋美術に関する著作や油彩画修復の実績があり、鑑定は、エックス線や暗視カメラを使った科学的手法も取り入れて行われました。鑑定結果は記者会見でも公表されました。7月に入り、一部週刊誌が本紙記事の疑問点を報じ、本紙はその見出しに抗議しました。
絵の来歴に関しては、実際は社長が知人の絵を一時所持していたもので、絵は5月上旬に社長の手元から離れたことが判明。社長は再取材に対して、当初の説明が事実ではないことを認め、「あちこちに出回った絵であるかのような印象を持たれたくなかったので、事実を言わなかった」と話しました。
結局、 記者は鑑定結果を中心に記事を書き、絵の来歴に関しては、社長の事実ではない説明を基にして裏付け取材が欠けていました。また、原稿を点検するデスクも 記者の取材不足を発見できませんでした。これらの点で問題があったことを教訓とし、取材の基本を忠実に守ることを肝に銘じなければならないと考えています。【大阪本社社会部長・若菜英晴】
出典
http://bluediary2.jugem.jp/?eid=1070 {at, wg, wm} 強調は勝山剣光堂ニュース。
https://blog.goo.ne.jp/kal1123/e/5f0da67204c77bda958afc83991db19f {at, wg, wm}
関連情報
- 毎日新聞による小浜病院キャンペーン報道 < 勝山剣光堂ニュース
- 毎日新聞による「幻のレンブラント」報道 < 勝山剣光堂ニュース
- 「新聞報道の意義 本紙記者が説明 太子高で出前授業」毎日新聞、2013年09月19日 {kn}
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