「事件終わらぬ」未返還多く被害者訴え
福井新聞 2018年09月19日
「刀剣を被害者に返さないと事件は終わらない」。日本刀横領事件の被害者らは18日の判決言い渡し後、福井地裁前で「全国被害者 怒りの声」と旗を掲げた。
福井市内で会見し、3年半にわたり刀を横領されていた神奈川県の男性は「被告は全く反省していない。控訴するだろう」と推測。民事で勝訴しながら預けた品が見つかっていない京都府の男性は「誠実な対応は期待できない。被告による被害がこれ以上拡大しないような対策を行政や司法機関に望む」と訴えた。
被告の逮捕後に結成された「被害者の会」には22都道府県64人から被害相談が寄せられた。一方で、このうち返還を求める民事提訴は15道府県22人にとどまっている。
会によると、福井県警に押収された刀剣類の多くは被告に返還されている。村内光晴事務局長は「被害者の手元に戻るまで事件は終わらない。1人でも多くの被害者を救済したい」と話している。
出典
「日本刀横領 懲役3年 福井地裁判決『暴挙、厳罰が必要』」『福井新聞』2018年09月19日、27面